一般社団法人とめ青年会議所 2025年度 理事長所信
はじめに
「われわれは、流動する新しい時代の現実を冷静に把握し、正しく認識するとともに、自己の研鑽と思索を怠らず、将来に対する的確な展望を立て、地域社会の輝かしい向上発展と福祉国家建設の担い手として団結し、ここに、限りない前進を開始いたします。」
この宣言文のもとに1970年、とめ青年会議所の前身である佐沼青年会議所が誕生しました。昨年55周年を迎えたとめ青年会議所は「修練・奉仕・友情」を胸に「明るい豊かな社会」という理想を実現するために活動を続けてきた先輩諸兄の想いや実績を受け継ぎながら、今も“流動する新しい時代”を捉え、地域をより良くすべく活動を続けております。
登米市は水資源が豊富で水稲をはじめとした農業・畜産業が盛んな地域で、その農業産出額は東北地方の市区町村では3位に入る東北地方でも有数の農業地帯ですが、一方では少子高齢化・人口減少という課題を抱えております。近年ではコロナ禍と呼ばれる災害、原油高による物価の上昇、気候変動による米価の上昇など、日本の多くの地域と同じく、様々な問題に直面しています。
創立宣言文にもあるように、時代というものは常に流動し、変化を続けています。今を生きる我々には変化を見極め、適応していくことが求められます。毎年全ての役職に就く人間が変わるという青年会議所の特性は事業を行う上で非効率にも見受けられますが、毎年新しい視点から時流を見つめ直すことで固定観念にとらわれず変化に対応することにとても適しています。我々は、先輩諸兄から受け継いだ想いを忘れずに常に新しい視点を取り入れるとともに、今ある組織とメンバーの底上げをはかり、今後も「明るい豊かな社会」を目指して歩み続けます。
人を育てる組織
青年会議所は団体として地域に貢献するだけでなく、メンバー一人ひとりが地域に良い影響を与え、リーダーとなれるよう成長の機会を提供することを目的としております。年を重ねるごとに新たなメンバーで新たな事業を行うためには、組織内でのコミュニケーションや会議における意見交換、何より事業に当事者として参加することが大切になります。それぞれが本業である仕事を持ち、貴重な時間を費やして事業を行う団体であるからこそ多くの経験を得ていただく必要があり、そのためには事業内容や目的などの情報を可能な限り共有し、個人ではなく集団で活動を行う組織体制が必要となります。
名前の通り、青年会議所は会議を重んじる団体です。決して独りよがりにはならず、多くの意見を集め、検討を重ねて目的を見据えた運営や事業構築をします。目的達成に向けて有意義な意見交換の場とするため、組織の最重要会議である理事会をはじめとする各種会議では設えに重きを置き、円滑な運営を行うことで、会員同士が活発に意見を交換し互いに成長できる場を設けます。また、登米市の新たな魅力を発信し、市内外の人々だけではなく我々自身もその魅力に触れ、学ぶ事のできる事業を構築いたします。
まちづくり
人と同じように、まちも時代と共に変化を続けています。登米市でも年を重ねるごとに道路ができ、店舗が立ち、近年では長沼工業団地に多くの企業を誘致するなど、発展を続けています。一方で渡り鳥の飛来地や「はす祭り」で知られる長沼・伊豆沼・内沼や登米の明治村など、変わらずにあり続ける魅力も存在します。今を生きる我々は一定の変化を受け入れるだけではなく、次の世代へ大切なものを残す努力を日々続けていくことが大切です。
近年では電子機器の発達や数年間続いた外出自粛などの影響により、次代を担う子供たちにおいても外出や、他者との交流をする機会が減少しています。スポーツによる同世代との交流は、子供たちの心身の健全な成長やコミュニケーション能力を養う助けになります。子供たちを対象としたスポーツ事業を行い、成長と登米市の楽しい思い出作りの場を提供し、地域への愛着心を育みます。
長沼フートピアトヨテツの丘公園に大きなオランダ風車「白鳥」があります。1991年に竣工された風車は高さ21mにもなり、本場オランダから取り寄せた風車としては日本に残る3基のうちのひとつで、地域の住民に親しまれています。地域外の方にもこの魅力を伝えるため、本年もこの風車をライトアップする事業を行い、登米市の魅力を発信します。
会員の拡大
青年会議所の会員は原則として40歳になると会を卒業しなければなりません。組織は独立しており他団体における「親会」のようなものが存在しないため、卒業後は運営に携わることはできません。入会と卒業により、常に新しい風が吹き込む組織体制となっております。登米市だけでなく日本では少子高齢化という言葉が当たり前に聞かれる時代となりました。そんな中で私自身、人口や若者の減少といった言葉に甘んじ、会員の減少も仕方がないと思ってしまっていた時期もありましたが、近年の会員拡大委員会の活動や新入会員の姿を見て、それがただの言い訳であることに気付かされました。会員の拡大は常に新しいことに挑戦を続ける青年会議所では必要なことであり、組織を存続させるだけでなく、地域に発展の輪を広げるためにも新たな仲間との出会いが必要です。
会員拡大は一般の会社で言う「営業」に通ずる要素を含んでいます。組織やそこに所属する自分たち自身の魅力を伝えることができなければ、そこに所属してお金と時間を使おうとは思えません。登米市に関わる多くの若者と交流をするだけではなく、会員一人ひとりが人としての魅力を高め、他者に伝える術を身につける機会を設けます。
夏祭り
毎年夏になると開催される伝統的な催しであり、我々も代々参画を続けてきた登米市佐沼夏祭りは400余年の歴史あるお祭りです。長きにわたり地域を盛り上げてきたこのお祭りも、時代と共に変化が訪れようとしています。先のコロナ禍では3年間の中止を余儀なくされたものの、昨年、一昨年は従前に近い形で再開され多くの人々を笑顔にしてくれました。しかしながら事業規模は縮小傾向にあり、担い手の不足などの課題も残っております。地域の発展にはお祭りの存在が重要であり、一時的な経済効果だけではなく登米市の伝統や活気を発信することで地域外の人を呼び込む交流人口の増加、地域住民の郷土愛の醸成など数字では見えづらい部分もあります。我々は代々夏祭り事業として佐沼の橋梁提灯の設置やトラック山車を使用した訪問演奏、登米市神輿祭の開催など様々な事業を行ってまいりました。とめ青年会議所では地域の発展を目指す団体として、また先輩諸兄の伝統を受け継ぐ組織として、時流を見極め可能な限りの事業展開をいたします。
結びに
私がとめ青年会議所に入会したのは2016年でした。早いもので、今年で10年目になります。現在もそうですが、入会当時の私は本当に未熟で先輩たちのエネルギーにただただ圧倒されているだけでした。そのような私にも声をかけてくださった先輩方のおかげで今の私があり、こうして所信を書くに至っております。2025年のとめ青年会議所は、地域の発展を目指しながら多くの仲間と共に成長し、活動を共にする地域のパートナーとのつながりを深め、組織力の更なる底上げをすべく行動を続けてまいります。
<基本理念>
Bottom Up !!
~地域に根差す組織たれ~
<事業計画>
1.登米市を広報する事業の開催
2.会員の魅力を開発する研修事業の開催
3.会員・会員候補者の交流を促す事業の開催
4.子供たちの心身の成長を促す事業の開催
5.登米市の魅力を発信する事業の開催
6.地域社会へ活気を届ける事業の開催
7.伝統文化を次世代へつなげる事業の開催
8.会員並びにOBOG及び家族との親睦事業の開催